前回は、ショールーミングの未来を予測しました。
意外なショールーミング化後の未来
「予測は分かったが、じゃあ一体今何をすればよいのか」っという声が聞こえてきそうです。もし、ショールーミングが不可避であるならば、店舗はそれに対して、あの手この手で抵抗するしか無いのでしょうか?それらはショールーミングの時間を遅らせるだけで抜本的な解決策ではありません。より積極的にショールーミングに立ち向かうためには、今何をすべきでしょうか。
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計測する
はい。今の段階で何をすべきかというと「計測」することです。何を計測すべきかといいますと、
自店舗の中でのショールーミング行動
です。より具体的に言うと、
- スマホで商品の価格比較を行った人数
- スマホで商品の購入まで至った人数
の2つです。これほど脅威が叫ばれているにもかかわらず、ほとんどの店舗が実態を調査していないのではないでしょうか。
なぜ計測する事が重要なのか
理由の一つは、ショールーミングの脅威を正しく理解するためです。上記の2つの数値を継続的に取ることによって、ショールーミング行動の脅威がどれくらいの大きさ、スピードで迫ってくるのかわかります。数値化することで冷静な対応を取ることができます。
取り扱っている商品の特性や、顧客がITリテラシーの低かったりという理由などで、ほとんどショールーミングの脅威がない可能性も有ります。また逆に、非常に速いスピードでショールーミング行動が浸透している場合もあるかもしれません。いずれの場合でも、現状の脅威を数値化しておくのは大切です。
あともう一つの理由は、web上での顧客の購買行動に貢献した数を計測するためです。この数値を、販売誘導数と呼びます。
販売誘導数は、自社の売上に貢献できていないが、仕入先や競合の売上に貢献している数値になります。この販売誘導数を正確に計測することによって、仕入先へのマージンの要求や競合との提携など、戦略的な選択肢増やすことができます。
どう計測するのか
技術的なハードルが有ります。が、不可能ではありません。ここでは技術的な詳細には触れませんが、3つのアイデアを掲載しておきます。
wifi環境での追跡
店舗内の3G,4Gを遮断して、wifiだけの接続環境にします。自店舗でwifi通信環境を提供して、そこでの情報を追跡します。
ショールーミング・アプリ
ショールーミング・アプリからコンバージョン情報を提供してもらいます。このアプリはサードパーティの物になると思います。ショールーミングアプリは店舗から敵視されると思いますが、人気が出てきたショールーミング・アプリは、早いうちに味方につけておくのが得策です。
自社アプリ
自社が大手で、来店者の多くが自社アプリをインストールしている場合は、もっと簡単かもしれません。ブラウザ機能を付与して、自社アプリ上で検索行動を自由に行ってもらい、そこでのトラッキング情報を追跡すれば良いです。来店時にはロック画面からプッシュで通知を出して、うまく自社アプリに誘導してあげると良いです。
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